2025大阪・関西万博「大阪ウィーク」5/10(土)~11(日)出展
於:EXPOメッセ「WASSE」(豊中市「やりなはれゾーン」)

KUBO Shu Kirie Musium

ミュージアムについて

KUBO Shu Kirie Musium

当ミュージアムは、一般財団法人住野勇財団の「美術品等を展示するための美術館の運営・維持」事業で、日本古来の柿渋和紙に独自の手法を取り入れた「切り絵画家 久保修」の作品を通して、日本の魅力・素晴らしさを国内外に発信しています。切り絵を「観る」 美術館と、切り絵を「作る」ワークショップが楽しめる、体験型施設です。
久保修の作品の魅力は、作品からの溢れんばかりの生命力です。
現在の人に、久保修の作品を観ていただくことはもちろんですが、「100年後・200年後の人たちに観ていただけるような作品にしたい。」と、切り絵を一枚の絵(芸術作品)として制作し続けるエネルギーを感じてください。

日本の四季を10メートルで描く 「七十二候」

KUBO Shu Kirie Musium

大きなテーマのひとつとして日本の四季を旅しながら描いてきた。
心惹かれる旬の「食材」、四季折々の風物詩を愛で楽しみ、祭りや行事に願いを込めて、出合いの度に、一心に目の前にあるものを描いてきた。
四季だけでなく旧暦を元に、二十四節気(にじゅうしせっき)を意識するようになって「切り絵で描く二十四節気 旬の食材」(えほんの杜)を刊行した。今日でも季節の節目の印として、立春・立夏・立秋・立冬などはよく使われている。
二十四節気を、さらに約5日おきに分けて、私が五感で感じ思う気象の動きや動植物の変化を描いたのが七十二候(しちじゅうにこう)です。
特に描く中でも店頭に並ぶ食材や食生活から季節感がなくなっている事を感じる。地球からの恵みそのものである食材は、力強さ、美しさを今一度、感謝の念で見つめなおした。改めて考えてみると、この食材はこの季節のものだったのか!と、あまりにも知らないことが多く、とても驚くとともに「旬」にいただくということの重要性を感じた。
七十二候を、切り絵で描く構想制作は、五年の歳月を要した作品。
現在そして未来の人たちにも伝える作品になったと思う。
季節を感じながらご覧いただけたら幸いです。

「切り絵で描く 七十二候」

  • 春分

  • 夏至

  • 秋分

  • 冬至

季節を彩る花々

  • しだれ櫻

  • 菖蒲(アヤメ)

  • 天上の華(曼珠沙華)

  • 椿流水図

切り絵画家 久保 修

Kirié Artist KUBO Shu

久保修の切り絵は、質感や立体感、遠近感を感じさせ、線の太さによっても光と影を表現。描いた絵を和紙と重ねてアートナイフで切り抜いていき、残った黒い線は、全てつながっているのが大きな特徴。紙を切って表現するという、絵を描くよりも制約の多い中で、それさえも活かして作品制作を行う。
日本の心が息づく和紙に、アクリル絵の具や顔彩などを混ぜ合わせて染めて使用。それを、切り抜かれた絵の黒い線の枠の各部分に裏から貼付けて、それぞれの作品を仕上げる。
古くからの切り絵技法に様々な手法を取り入れて新たな切り絵作品を生み出し続けている。

主な著書

  • 切り絵の下絵集①②、切り絵のポストカードブック ①②
  • 切り絵全集 久保修古希記念(東方出版)
  • 切り絵で描く二十四節気 旬の食材(えほんの杜)
  • NHKテキスト誰でも出来るはじめての切り絵 (NHK出版)
  • 切り絵画家の半生(淡交社)、紙のジャボニスム・切り絵画集I. Ⅱ
  • 誰でもできる切り絵入門 (つちや書店) など多数出版

久保 修

1951年、山口県美祢市に生まれる。大学建築科在学中に切り絵に出会う。切り絵を制作する中で、人生の師である小松左京先生や恩師の須田 剋太先生に出会い、多くの事を学ばせていただいた。両氏の支えもあって1984年から1年間スペインへ遊学し、初めての海外での生活やデッサン教室などで学び、画家として生きるという意義を痛感する。その後は、スペインで学んだ素材なども新たに取り入れて制作し、独自の混合技法(ミクストメディア)を確立させた。
2009年に、文化庁 文化交流使に指名されニューヨークを拠点にアメリカ各地において文化交流活動を行う。それ以降、海外でも活動の場を広げており、アメリカ・スペイン・ポルトガル・フィリピン・マレーシア・ウクライナ・ロシア・イラン・キューバ・トルコ・ジョージア・中国・シンガポール・インドネシア・サウジアラビアなどにおいても、ワークショップやレクチャー、展覧会なども開催し、切り絵を通じて文化交流活動を行っている。
海外での代表的な展覧会としては、2012年日米桜寄贈100周年記念事業としてニューヨークの「エンパイア・ステート・ビル」において展覧会を開催、2014年ロシア・モスクワ国立東洋美術館において展覧会を開催する。様々な活動が認められ、2016年11月フィラデルフィア日米協会より国外では初の「最高芸術賞」を受賞。
2019年には山口県文化功労賞・文化庁長官表彰を受賞。2024年には、外務省より外務大臣表彰を受賞する。
ふるさと切手「隅田川花火・朝顔」、「深川八幡祭」、「天神祭」や年賀状のデザインなどに採用される。その他 商品パッケージデザインも担当するなど多方面で精力的に活動している。